大胸筋の部位は上部・中部・下部に分けられ、それぞれ働きや筋線維の方向が異なります。大胸筋の場所や各部位の特徴、役割、鍛え方、ストレッチ方法までわかりやすく解説します。
目次
大胸筋はどこにある?胸を覆う大きな筋肉の場所を確認しよう
大胸筋は胸の前面から腕の付け根に広がる筋肉
「大胸筋って、胸のどのあたりにあるの?」
そう思ったら、まず胸の表面を触ってみましょう。大胸筋は、胸郭の前面を広く覆っている大きな筋肉です。胸の中央にある胸骨や鎖骨の周辺から始まり、外側へ向かって広がりながら、腕の付け根にある上腕骨へつながっています。扇を広げたような形をしていることから、扇状の筋肉と表現されることもあります。(note(ノート))
「胸の筋肉だから、胸だけについているのでは?」
実は、そうではありません。大胸筋は胸の広い範囲から上腕骨へ伸びているため、腕を動かすときにも関わっています。たとえば、腕を前に出したり、横に広げた腕を胸の前へ戻したりする動作などに働くとされています。(日本ストレッチング協会)
大胸筋は鎖骨部・胸肋部・腹部に分けて考えられる
「大胸筋って、一枚の筋肉じゃないの?」
大胸筋は大きく、鎖骨部(上部)、胸肋部(中部)、腹部(下部)の3つに分けて考えられています。それぞれ筋線維が始まる場所や走る方向が異なるのが特徴です。
鎖骨部は鎖骨の内側から、胸肋部は胸骨や肋軟骨周辺から、腹部は腹直筋鞘の前葉から始まり、最終的には上腕骨の大結節稜へ集まるとされています。(note(ノート))
このように見ると、「大胸筋=胸の真ん中にある筋肉」というだけではないことがわかります。上部から下部まで広い範囲に存在しているため、部位によって働き方にも違いがあります。
まずは鏡で胸の形を確認しながら、「ここから腕につながっているんだ」と意識してみると、大胸筋の位置もイメージしやすくなるでしょう。
引用元:日本ストレッチング協会「大胸筋(だいきょうきん)の起始と停止と作用」
https://j-stretching.jp/anatomy/pectoralis-major-muscle
引用元:機能解剖学「大胸筋 pectoralis major」
https://www.roundflat.jp/products/books/functionalanatomy/pdf/functionalanatomy_unit2.pdf
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大胸筋の部位ごとの特徴と働きを知ろう
大胸筋は上部・中部・下部で働き方が異なる
「大胸筋って、全部同じように働くの?」
胸の前側を広く覆う大胸筋は、大きく分けると鎖骨部(上部)、胸肋部(中部)、腹部(下部)の3つの部位から構成されています。それぞれ筋線維の走る方向や付着する場所が異なるため、腕を動かすときの働きにも違いがあると言われています。(Kenhub)
まず大胸筋全体では、腕を体に近づけたり、内側へひねったりする動作に関わるとされています。たとえば、腕を広げた状態から胸の前へ戻すような動きも、その一つです。
では、上部・中部・下部では何が違うのでしょうか。順番に見ていきましょう。
大胸筋上部は腕を前方や上方向へ動かす働きがある
「上部はどんな動作で使うの?」
大胸筋上部にあたる鎖骨部は、鎖骨の内側から始まり、上腕骨へ向かって伸びています。この部分は、腕を前方へ持ち上げる動作に関わるとされており、腕を下げた状態から前へ動かすときなどに働くと言われています。(Kenhub)
胸の上側を意識してトレーニングしたい場合は、この筋線維の方向をイメージしてみるとよいでしょう。
大胸筋中部は腕を胸の前へ寄せる動作に関わる
「じゃあ、胸の真ん中あたりは?」
中部にあたる胸肋部は、胸骨や肋軟骨から上腕骨へつながっています。大胸筋のなかでも広い範囲を占め、腕を体へ近づける動作や、胸の前へ寄せる動きに関わるとされています。(Kenhub)
大胸筋下部は腕を下方向へ動かすときに働く
「下側にも役割があるんだね!」
その通りです。下部にあたる腹部は、大胸筋のなかでは比較的小さな部分ですが、曲げた腕を下方向へ戻すような動作に関わると言われています。(Kenhub)
このように、大胸筋は一つの大きな筋肉でありながら、部位によって特徴が異なります。上部・中部・下部をそれぞれ意識すると、普段の筋トレやストレッチでも「今どこを動かしているのか」をイメージしやすくなるでしょう。
引用元:Kenhub「Pectoralis major: Origin, insertion, innervation,function」
https://www.kenhub.com/en/library/anatomy/major-pectoralis-muscle
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大胸筋の部位によって鍛え方を変えると効率よくアプローチできる
大胸筋上部・中部・下部で鍛え方を変えてみよう
「大胸筋を鍛えているのに、胸の一部分だけ発達している気がする……」
そんなときは、同じ種目だけを繰り返すのではなく、大胸筋の部位に合わせて角度や腕を動かす方向を変える方法があると言われています。大胸筋は上部(鎖骨部)、中部(胸肋部)、下部(腹部)に分けて考えられ、それぞれ筋線維の走る方向や働きが少しずつ異なるためです。(Workout Science)
「じゃあ、どうやって使い分ければいいの?」
まず大胸筋上部を意識したい場合は、頭側を高くしたインクラインベンチプレスなどが挙げられます。腕を斜め上へ押し出すような動きになるため、鎖骨部へ刺激を入れやすいと言われています。(Workout Science)
大胸筋中部・下部は基本のプレス種目も活用しよう
「胸の真ん中や下側はどうするの?」
大胸筋中部には、ベンチを水平にしたベンチプレスやダンベルプレスなどが代表的です。腕を胸の前へ押し出す動作によって、大胸筋を広く使うことができると言われています。(【筋トレ&ストレッチ】パーソナルトレーナー佐藤公治)
一方、下部を意識したい場合には、デクラインベンチプレスのように頭側を低くした種目を取り入れる方法もあります。ただし、下部はフラットベンチでのプレスでも刺激されるとする報告があるため、「下部=デクラインだけ」と考える必要はないでしょう。(【筋トレ&ストレッチ】パーソナルトレーナー佐藤公治)
「全部やらなきゃいけないの?」
必ずしもそうとは限りません。まずは基本的なプレス種目を取り入れ、慣れてきたらベンチの角度や腕を動かす方向を変えてみると、大胸筋全体をバランスよく刺激する方法につながります。無理に重量を増やすより、フォームを確認しながら自分に合った負荷で続けることを意識してみましょう。
引用元:WORKOUT SCIENCE「インクラインベンチプレスで大胸筋上部を最も効率的に鍛える4つのポイント」
https://workout-science.com/incline-bench-press/
引用元:パーソナルトレーナー佐藤公治「大胸筋上部・中部・下部の鍛え方」
https://kintorediet.hateblo.jp/entry/flat-incline-bench
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大胸筋の部位ごとの硬さや張りを確認してケアにつなげよう
大胸筋の上部・中部・下部で硬さを確認してみよう
「胸の前が張っている気がするけど、どこが硬いのかな?」
そんなときは、大胸筋をひとまとめに考えるのではなく、上部・中部・下部に分けて様子を見てみる方法があります。大胸筋は鎖骨部、胸肋部、腹部に分けて考えられ、それぞれ筋線維の走る方向が異なるためです。(note(ノート))
たとえば、仰向けになって腕を開き、角度を少しずつ変えながら、胸のどのあたりに張りを感じるか確認してみましょう。腕を斜め下に開いたときは上部、横方向では中部、さらに斜め上へ開いたときは下部の状態を確認する目安になると言われています。
ただし、「腕が床につかない=その部位が必ず硬い」と判断できるわけではありません。肩関節の可動域や姿勢など、ほかの要素も関係するため、あくまでセルフチェックの一つとして考えてください。
張りを感じる部位に合わせてケアしよう
「硬いところが見つかったら、どうすればいい?」
まずは、無理に押したり強く伸ばしたりせず、心地よく伸びる範囲で胸を開くストレッチを取り入れてみましょう。壁に手や肘をつき、体をゆっくり反対側へひねる方法などが紹介されています。腕を置く高さを変えることで、大胸筋の上部・中部・下部を意識しやすくなると言われています。(note(ノート))
「毎日スマホやパソコンを使うから、胸が張りやすいかも……」
そう感じる場合は、ストレッチだけでなく、長時間同じ姿勢を続けないことも大切です。大胸筋の硬さだけが巻き肩や猫背の原因になるわけではないため、肩甲骨や背中の動きも含めてケアするとよいでしょう。(note(ノート))
強い痛みや違和感がある場合は、無理にセルフケアを続けず、専門家に相談するようにしてください。
引用元:岩田祐典「大胸筋の解剖学〜部位別の大胸筋を理解しよう〜」
https://note.com/yusuke_taico/n/n519312cd5448
引用元:日本ストレッチング協会「大胸筋の起始と停止・作用と神経支配」
https://j-stretching.jp/anatomy/pectoralis-major-muscle
引用元:ふじの整体研究所「肩の関節可動域を拡げるストレッチ‐胸筋群‐」
https://fujino-seitai.com/archives/722
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大胸筋の部位を理解してバランスよく鍛え・ケアしよう
上部・中部・下部の特徴を知ることから始めよう
「大胸筋を鍛えるなら、とにかく胸トレをすればいいの?」
もちろん基本的なトレーニングは大切ですが、大胸筋は上部・中部・下部に分けて考えられ、それぞれ筋線維の方向や関わる動作が異なると言われています。たとえば、上部は腕を前方や上方向へ動かす働き、中部は腕を胸の前へ寄せる動き、下部は腕を下方向へ動かす動作などに関わるとされています。(medipalette.lotte.co.jp(コアパレット))
「じゃあ、部位ごとに鍛え方を変えたほうがいい?」
そんなときは、腕を動かす方向やベンチの角度を変えてみるのも一つの方法です。上部ならインクライン系、中部ならフラットなプレス系、下部ならデクライン系などが使われることがあります。ただし、1つの種目で特定の部位だけを完全に鍛え分けられるわけではありません。(co-medical.mynavi.jp (マイナビコメディカル))
鍛えるだけでなく大胸筋のケアも意識しよう
「筋トレをしていれば、ケアは必要ないのかな?」
実は、鍛えることだけに目を向けるのではなく、胸まわりをゆっくり伸ばすストレッチを取り入れる考え方もあります。大胸筋は胸の前面を広く覆っているため、ストレッチでは腕の高さや角度を変えることで、上部・中部・下部をそれぞれ意識しやすくなると言われています。(note.com (note(ノート)))
「今日は胸を鍛えたから、最後に軽く伸ばしておこう」くらいの感覚で十分です。反動をつけたり、痛みを我慢したりする必要はありません。気持ちよく伸びる範囲で行い、自分の体の状態に合わせて続けてみましょう。
大胸筋の部位を知っておくと、筋トレでもストレッチでも「どこを動かしているのか」を意識しやすくなります。上部・中部・下部をそれぞれ確認しながら、鍛えることとケアすることの両方を取り入れていくとよいでしょう。
引用元:ロッテ「大胸筋を効率良く鍛える筋トレを紹介!コツや食事のポイントも解説」
https://medipalette.lotte.co.jp/post/176
引用元:マイナビ「大胸筋上部を鍛えるには?大胸筋の構造やおすすめメニューをご紹介」
セラピストプラスの記事
引用元:岩田祐典「大胸筋の解剖学〜部位別の大胸筋を理解しよう〜」
noteの記事
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