怒り アドレナリンの関係について解説します。怒ったときにアドレナリンが分泌される仕組みや心拍数・血圧などの体の変化、ノルアドレナリンとの違い、怒りを落ち着かせる方法をわかりやすく紹介します。
目次
怒りとアドレナリンにはどのような関係がある
怒りを感じるとアドレナリンが分泌されるのはなぜ?
「イライラしたら、急に心臓がドキドキしてきた」「怒ったら体が熱くなった」。そんな経験はありませんか?
実は、怒りを感じたときに起こるこうした体の変化には、アドレナリンなどが関係していると言われています。
強い怒りやストレスを感じると、体はその状況に対応しようとして交感神経が優位になりやすくなります。すると、副腎髄質からアドレナリンが分泌され、心拍数が増えたり、筋肉が活動しやすい状態になったりするとされています。これは、危険を感じたときに「戦う」「逃げる」といった行動に備えるための反応として知られています。
では、「怒り=アドレナリン」ということなのでしょうか?
実際には、そう単純に考えることはできません。アドレナリンは怒りだけでなく、恐怖や緊張、運動など、さまざまな場面で分泌されることがあります。また、怒りにはノルアドレナリンなど、ほかの神経伝達物質やストレス反応も関係すると考えられています。
「じゃあ、怒ったときに体が興奮するのは普通なの?」
そう疑問に感じるかもしれません。怒りに伴って心拍数が上がる、呼吸が速くなる、汗をかく、筋肉に力が入りやすくなるなどの反応は、ストレスに対応する体の反応として説明されています。厚生労働省も、ストレスを感じた際にはアドレナリンやコルチゾールなどが関係し、心拍や発汗、筋肉の緊張などが起こると説明しています。
つまり、怒りを感じたときの「体がカーッとする」「心臓がバクバクする」といった感覚は、気持ちだけの問題ではなく、体の反応も関係していると考えられます。まずは「今、体が緊張しているのかもしれない」と気づくことが、怒りを客観的に捉えるきっかけになるでしょう。
引用元:公益社団法人 日本薬学会「アドレナリン」
https://www.pharm.or.jp/words/post-8.html
引用元:厚生労働省「ストレスってなに?」
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/text1.html
引用元:AngerCare「ノルアドレナリン・アドレナリンと怒り」
https://angercarejapan.com/services/anger-care/column/noradrenaline-adrenaline-anger.html
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怒ったときにアドレナリンが出ると体にどんな変化が起こる?
心拍数が上がり体が緊張しやすくなる
「さっきまで普通だったのに、急に心臓がドキドキしてきた……」
怒っているときに、そんな経験をしたことはありませんか?
強い怒りやストレスを感じると、交感神経が優位になり、副腎髄質からアドレナリンなどが分泌されるとされています。アドレナリンには心機能を高める作用があるため、心拍数が増えたり、体が活動しやすい状態になったりすると言われています。厚生労働省の資料でも、怒りや恐怖などのストレス反応では、アドレナリンやノルアドレナリンが関係すると説明されています。
汗や震えなどが気になることも
「怒っていると手に力が入るし、汗まで出てくるのはどうして?」
これも体の反応の一つと考えられています。交感神経が活発になると、発汗が促されるほか、血管や呼吸にも変化が起こるとされています。そのため、怒ったときには体が熱く感じたり、呼吸が速くなったり、手が震えたりすることがあります。
また、アドレナリンだけですべての変化が起こるわけではありません。ノルアドレナリンなど、ほかの物質や自律神経の働きも関係していると言われています。
「頭では落ち着こうと思っているのに、体が先に興奮してしまう……」というときは、こうした仕組みを知っておくと、自分の状態を少し客観的に見やすくなるかもしれません。
引用元:公益社団法人 日本薬学会「アドレナリン」
https://www.pharm.or.jp/words/post-8.html
引用元:厚生労働省「ストレス生体反応」
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000881325.pdf
引用元:厚生労働省「交感神経系と副交感神経系の作用」
https://www.mhlw.go.jp/content/11201000/000770538.pdf
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怒りに関係するアドレナリンとノルアドレナリンの違い
アドレナリンとノルアドレナリンは何が違う?
「アドレナリンとノルアドレナリンって、名前が似ているけど同じものなの?」
そんな疑問を持つ方もいるかもしれません。どちらもカテコールアミンと呼ばれる物質の一つですが、体内で働く場所や役割には違いがあると言われています。
アドレナリンは主に副腎髄質から分泌され、心臓の働きを高めるなど、体をすぐに活動できる状態へ導くことに関係するとされています。一方、ノルアドレナリンは交感神経の末端から主に分泌され、血圧を上げたり、交感神経の活動を高めたりする働きがあると言われています。
怒りにはどちらが関係している?
「じゃあ、怒ったときはアドレナリンとノルアドレナリン、どっちが出るの?」
実は、怒りをどちらか一方だけで説明することはできないと考えられています。厚生労働省の資料でも、怒りや恐怖などのストレス反応には、交感神経やアドレナリン、ノルアドレナリンなどが関係するとされています。
そのため、「怒り=アドレナリン」と覚えるよりも、怒りを感じたときには交感神経が活発になり、アドレナリンやノルアドレナリンなどが関わって体が緊張状態になると捉えるほうが自然でしょう。
「怒ったら心臓がドキドキする」「血圧が上がったように感じる」という変化も、こうしたストレス反応の一部として説明されています。
つまり、アドレナリンとノルアドレナリンは似た名前の別の物質で、それぞれ異なる役割を持ちながら、怒りを感じたときの体の反応に関係していると言われています。
引用元:公益社団法人 日本薬学会「アドレナリン」
https://www.pharm.or.jp/words/post-8.html
引用元:厚生労働省「ノルアドレナリン / ノルエピネフリン」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/heart/yk-047
引用元:厚生労働省「セルフメンタルヘルス ストレス生体反応」
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000881325.pdf
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怒りが続くとアドレナリンなどのストレス反応はどうなる
怒りが長引くと体は緊張した状態が続きやすい
「一度怒っただけならすぐ落ち着くのに、ずっとイライラしていると疲れる……」と感じたことはありませんか?
強いストレスを感じると、交感神経が働き、アドレナリンやノルアドレナリンなどが関係するストレス反応が起こると言われています。心拍数や血圧が上がったり、筋肉が緊張したりするのも、その一つとされています。厚生労働省
通常はストレスから離れることで、こうした反応も落ち着いていくと考えられています。しかし、怒りや緊張の原因が長く続けば、心も体もなかなか休めません。厚生労働省でも、強いストレスが続くと、こころや体が疲れてしまうことがあると説明されています。厚生労働省
アドレナリンだけでなくコルチゾールも関係する
「じゃあ、怒っている間はアドレナリンがずっと出続けるの?」
ここは少し注意が必要です。ストレス反応はアドレナリンだけで説明できるものではなく、コルチゾールなど複数の仕組みが関係するとされています。厚生労働省の資料では、急性ストレス時にアドレナリンやコルチゾールなどが分泌され、その状態が長く続くとストレス反応の調整にも変化が生じるとされています。厚生労働省
また、慢性的なストレスとコルチゾールの関係については、研究によって結果が異なる部分もあり、単純に「ストレスが続けば必ずコルチゾールが増え続ける」とは言い切れないようです。公益社団法人日本心理学会
そのため、怒りが続いているときは「アドレナリンが出っぱなし」と考えるより、ストレスによって心身の緊張状態が長引いている可能性があると捉えるほうがよいでしょう。イライラや疲労、睡眠の乱れなどが続く場合は、無理を重ねず、休息をとることも大切だと言われています。厚生労働省
**引用元:**厚生労働省「セルフメンタルヘルス ストレス生体反応」
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000881325.pdf
**引用元:**厚生労働省「ストレスってなに?」
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/text1.html
**引用元:**日本心理学会「慢性的なストレスはからだにどのような影響を与えるか」
https://psych.or.jp/publication/world084/pw06/
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怒りでアドレナリンが出ているときに落ち着く方法
まずはその場から少し離れて深呼吸する
「頭では冷静になろうと思っているのに、どうしてもイライラが収まらない……」
そんなときは、無理に怒りを消そうとするより、まず高まっている心身の反応に目を向けてみましょう。
強い怒りを感じると交感神経が活発になり、心拍数が増えたり、呼吸が速くなったりすることがあると言われています。そこで、可能であれば怒りの原因から少し距離を置き、ゆっくり呼吸する方法が考えられます。厚生労働省では、緊張や不安が強いときには、ゆっくり息を吐いてから吸う腹式呼吸を紹介しています。
「いったん深呼吸してから話そう」と考えるだけでも、衝動的な言動を避けるきっかけになるでしょう。
怒りを無理に抑え込まず気持ちを整理する
「でも、深呼吸してもまだ腹が立つんだけど……」
そんな場合もありますよね。怒りを感じたこと自体を「ダメなこと」と考える必要はないと言われています。日本心理学会では、感情調整とは単に感情を我慢することではなく、自分の感情に気づいたうえで、状況に合わせて扱い方や表現を調整することだと説明されています。
たとえば、「何に対して怒っているのか」「本当に相手に伝えたいことは何なのか」を少し整理してみるのも一つの方法です。気晴らしをしたり、出来事の捉え方を変えたりすることも、怒りへの対処法として研究されています。
「今はかなり興奮しているかも」と気づいたら、すぐに結論を出さず、一度呼吸を整える。そして、少し落ち着いてから怒りの原因を考えてみる。このように、体の反応と気持ちを順番に整えていくことが、怒りと上手につき合う方法の一つと言われています。
引用元:厚生労働省「腹式呼吸をくりかえす」
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/self/self_03.html
引用元:日本心理学会「感情調整の心理学」
https://psych.or.jp/publication/world113/pw17/
引用元:日本心理学会「怒りの感情制御方略に関する研究動向と展望」
https://psych.or.jp/publication/journal96-2/
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