眼精疲労は、目を酷使すること以外にもストレスや何らかの病気によって引き起こされたり、原因はさまざまです。
近年、パソコンやスマートフォンの普及により、画面を凝視する機会が増え眼精疲労などの目の疲れを感じる人も少なくないでしょう。その結果、不眠や疲れが取れないなどの悩みにつながることもあります。
鍼灸では、眼精疲労を改善するとともに体の不調も改善できる効果が期待できます。
今回は、鍼灸による期待できる眼精疲労への改善効果やその他の改善方法についてご紹介します。ぜひ参考にしてください。
眼精疲労の原因は?
眼精疲労は、目の疲れから起こることが多いとされています。しかし、何らかの目の病気によっても眼精疲労は引き起こされます。目の病気によって引き起こされる場合には下記のような病気が考えられます。
- ドライアイ
- 白内障
- 緑内障
- 眼瞼下垂
これらの病気は、眼精疲労を起こす根本的な原因ではなく、目に負担がかかるため眼精疲労を引き起こしやすくなる要因です。そのため、病気によって眼精疲労が疑われる時には、根本的な原因を突き止める必要があります。
では、病気以外に眼精疲労を引き起こす原因にはどのようなものがあるのでしょうか。
精神的なストレス
精神的なストレスは、交感神経を優位にさせ涙の分泌量を低下させることがあります。涙の分泌量が低下するとドライアイを引き起こしやすくなり、目が乾燥することによって傷がつきやすくなったり、感染症のリスクが高まったりする原因となります。また、視界がぼやけたり疲れやすくなることもあるでしょう。
さらに、交感神経が優位になると体だけでなく目も緊張状態となり疲れを生じやすくなります。
目を酷使する機会が多い
眼精疲労は、目の疲れが大きな原因の一つです。目を酷使する機会が多いパソコン作業や細かい作業などが目の疲れを引き起こしている原因となる可能性があります。さらに、ブルーライトや紫外線、明暗が頻回に変化する環境も目に負担をかける環境となります。特に紫外線は、水晶体や網膜にダメージが大きいため、白内障や加齢性黄斑変性の原因にもなるものです。できるだけ紫外線を直視しないような対策をすることで、目へ与える負担を軽減できるでしょう。
ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスの乱れは、交感神経や副交感神経の自律神経の乱れにも関係しています。特に女性は、妊娠や月経、更年期などのライフイベントにおいてホルモンバランスが変化しやすいです。また、女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンは自律神経に強い影響を与えるとされています。
ホルモンバランスが乱れることで自律神経にも影響を与えるため、目の疲れを感じやすくなったり、ドライアイを引き起こしたりすることが眼精疲労につながる原因となるでしょう。
鍼灸は眼精疲労の改善に効果が期待できる?
上記で解説した精神的なストレスや目を酷使すること、ホルモンバランスや自律神経の乱れは、血行不良にもつながり、より眼精疲労を引き起こしやすい環境とも言えます。血行不良は、目を動かす筋肉に大きな影響を与えます。目は、視界のピントを合わせる時や眼球を動かす時、明暗を調整する時など全て筋肉が働きかけることで、その機能を発揮することができています。しかし、血行不良によって筋肉への血流が減少すると、筋肉の回復が追いつかず、緊張状態が続くため慢性的な疲れとなり、眼精疲労へとつながるのです。
目の周りや目への血流に関係する首や肩、頭皮などの血行を改善することは、眼精疲労の改善に効果が期待できます。そして、ホルモンバランスや自律神経を整えることも眼精疲労の改善や予防に重要です。これらの効果も同時に期待できるとされるのが、鍼灸治療です。
では、鍼灸には具体的にどのような効果が期待できるのでしょうか。下記で詳しく解説していきます。
血流が促進される
鍼灸には、筋肉をほぐすことで血流を促進させる効果に期待ができます。目の周囲の血流と関係のある後頭下筋群と呼ばれるツボを刺激すると眼精疲労に効果的とされています。
筋肉への血流が改善することで、凝りにも効果が期待できるでしょう。
内臓の不調が改善される
鍼灸は、ツボを通じて全身を巡る気の流れに作用し、消化器官や呼吸器官などの不調の改善にも効果が期待できるとされています。内臓の不調は一見、眼精疲労と関係がないように思われますが、内臓の不調によって首や肩の筋肉が緊張状態となると眼精疲労に陥りやすくなる可能性があります。
さらに、東洋医学では肝臓と目にはつながりがあるとされており、肝臓機能が改善されると目の疲れも改善される可能性があります。
自律神経を整えてストレスを解消させる
鍼灸では自律神経の中でも副交感神経に働きかけ、自律神経を整える効果が期待できます。副交感神経にはリラックス効果があり、不眠や緊張、消化不良などの症状を改善できる効果が期待できます。リラックス状態になると筋肉の緊張もほぐれるため、血流が改善されます。
ストレスは、交感神経を優位にしてしまいます。そこで、リラックス効果の高い副交感神経を優位にすることで、セロトニンやドーパミンの分泌を促進させるため、ストレスの解消に効果的なのです。
鍼灸のほかに眼精疲労を改善する方法は?
眼精疲労に鍼灸が効果的であっても、なかなか施術に行くことができないという人も少なくないでしょう。
ここでは、鍼灸以外に眼精疲労を改善する方法を3つご紹介します。自宅でも簡単にできる方法もありますので、ぜひ参考にしてください。
目のまわりの筋肉をほぐす
目のまわりの筋肉をほぐすと血流の促進効果が期待できます。目を瞑って、ゆっくりと眼球を動かすこともリラックス効果を高め、筋肉の緊張を和らげる効果が期待できます。
ビタミンB群を摂取する
ビタミンB群は、目の機能に関わる神経や筋肉系を正常に保つ役割があります。そのため、食生活の乱れによるビタミンの欠乏は、眼精疲労を引き起こしやすくなります。特に眼精疲労の改善に効果的とされるのはビタミンB1です。ビタミンB1は、肉体的疲労や眼精疲労の改善に効果的とされています。
遠くを見てリラックス状態をつくる
遠くを見ると目のピントを調整している毛様体筋の緊張が緩むため、目のリラックス状態を作り出すことが可能です。
目は、物を見る時にピントを調整するためにレンズの分厚さを毛様体筋とチン小帯で調整しています。近くを見ている時はレンズを分厚くする必要があり、毛様体筋が収縮することで調整をしています。反対に、遠くを見る時はレンズを薄くしますが、この際には毛様体筋は緩みチン小帯を収縮させることで調整をしています。筋肉組織である毛様体筋の緊張状態が続くと目の疲れを感じやすくなるため、疲れを感じた時は遠くを見てリラックスすると良いでしょう。
眼精疲労でお悩みの方は『かわな鍼灸・整骨院』にご相談ください!
眼精疲労は、病気によって引き起こされることもありますが、精神的ストレスや目を酷使すること、ホルモンや自律神経のバランスの乱れによっても起こる可能性があります。ストレスは交感神経を優位にさせてしまう原因の一つであり、ホルモンバランスの乱れにも関係しています。眼精疲労の改善にはリラックス効果のある副交感神経を優位にすることが効果的です。
鍼灸は、ホルモンや交感神経と副交感神経のバランスを整え、血流を促進させることでリラックス効果を高める効果が期待できます。さらに眼精疲労だけでなく、内臓の不調、首や肩の凝りの改善など幅広い不調にも効果が期待できます。
眼精疲労や体の不調でお悩みの方は、ぜひわかな鍼灸・整骨院にご相談ください。